一般歯科
虫歯のこと、ちゃんと知りましょう!
虫歯は「歯が痛い」「しみる」といった症状で気づく方が多いです。成人の約9割の方がかかった経験があると言われる、とても身近な病気です。虫歯には初期に自覚症状がなく、「痛み」や「しみる」などといった症状があらわれたときには、すでに進行してしまっているという傾向があります。また一度虫歯になってしまうと、治療をしても歯は完全に元どおりになることはありません。虫歯の原因や症状について知り、予防や、早期の治療に励みましょう。
虫歯の原因
虫歯は、口の中の虫歯菌が、食べかすなどに含まれる糖分をエサにして酸を出して、歯を溶かすことで進行します。虫歯には、なりやすい人となりにくい人がいます。
その差は主に以下の4つの要因が重なり合う度合いによって生じてきます。
- 虫歯菌
- 虫歯を引き起こす原因の虫歯菌が多いことで、虫歯にかかりやすくなります。
- 糖分
- 糖分が多量に含まれている食べ物を多くとると、虫歯菌はどんどん酸を作り出してしまいます。
- 歯質
- もともと歯質が強い方と弱い方がいます。歯質が弱いと虫歯菌が作る酸により歯が溶けやすくなってしまいます。
- 時間の経過
- 食後30分過ぎると、虫歯菌がより活発になります。食後30分以内に歯みがきをする習慣を身につけましょう。
虫歯の進行段階と治療法
【症状】
まだ歯に穴はあいていない。痛みなどの自覚症状はありません。
【治療方法】
フッ素塗布やブラッシング等で進行を止めることができます。
【症状】
歯の表面のエナメル質がさらに溶けて、黒ずんでいる状態。「しみる」ことがあるかもしれません
【治療方法】
虫歯になった部分を削ります、歯科用プラスチックを詰めて治療します。(レジン)
【症状】
歯のエナメル質内側にある象牙質まで虫歯が進行した状態。甘いものや冷たいものがしみるようになり、ときどき痛むこともあります。
【治療方法】
虫歯になった部分を削り、詰め物で補います。(インレー)
【症状】
虫歯が神経まで進行した状態。
【治療方法】
神経を除去し、神経が入っていた管消毒します。薬剤を詰める根管治療を行い、被せ物を被せます。(クラウン)
【症状】
歯の大部分が溶けて、歯の根元まで虫歯になった状態。神経が死に、痛みはなくなります。、歯の根元に膿が溜まると痛みが出ます。
【治療方法】
抜歯の必要なケースが多いです。抜歯の後は、ブリッジや入れ歯、あるいはインプラント治療などがあります。
無痛治療
歯科治療は自分では見えないお口の中の治療となるため、痛みにも敏感になり、それだけで恐怖心が生まれてしまいがちです。
当院では治療時の痛みをできるかぎり軽減するために、麻酔について細心の注意を払っています。
- 「麻酔の前の麻酔」である表面麻酔によって、治療針の痛みをなくします。
- 麻酔液の温度を適温に温めることで、注入時の違和感を軽減します。
- 麻酔は、一人ひとりの適量を見極めて数回にわけて注入し、不快感を軽減します。
義歯(入れ歯)インプラント
ブリッジ
欠損した所を両隣の歯を支持として使い、欠損した所を補う治療です。
固定式で違和感も少なく、噛み心地に優れているというメリットがあります。
しかし支台となる健康な歯を削らなくてはいけないというデメリットもあります。
入れ歯(義歯)
歯を失ってしまったときの治療として、昔から長く親しまれている入れ歯。
最近ではインプラント治療が人気ですが、手術が不要で治療期間が短くて済むなどというメリットから、入れ歯を選択される方も少なくありません。
近年では、機能性・審美性ともに優れた快適な入れ歯も開発されています。
入れ歯の種類(保険適用と自費の治療がございます。)
「ご自分の歯を失ってしまったときの治療として、入れ歯があります。近年では、機能性・審美性ともに優れた快適な入れ歯も開発されています。
インプラント
インプラントとは、失ってしまったご自分の歯の替わりに、人工の歯根を顎の骨に埋め込み、その上に人工の歯を装着する最新の治療法です。
従来のブリッジや入れ歯とは違い、健康な歯を削る必要もなく、固定性であるため自分の歯と同じように「食べたり・話す」ことが出来るようになります。
当院では、インプラントの治療をご希望の患者様に紹介状をお出ししています。
審美歯科
当院の取り扱い素材
オールセラミック
セラミックのみで作られた詰め物・被せ物。美しく、強度に優れています。
メリット | 自然な白さと透明感が再現され、見た目が美しい 強度が高く、長持ちする 歯、歯茎ともに変色の心配がない 金属アレルギーの心配がない |
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デメリット | 噛む力の強い奥歯には、適用できないことがある 天然歯より強度が高いため、噛み合う上下の歯には適用できない |
メタルボンド
金属の土台にセラミックを焼きつけた被せ物。
金属の強さとセラミックの美しさの両方を備えています。
メリット | 見た目が美しい 強度が高く、奥歯やブリッジにも適している 銀合金と比較し、金属イオンの流出が遥かに少ない |
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デメリット | 土台が金属のため、透明感にはやや劣る 金属アレルギーの心配が、まったくないとは言えない 歯茎に変色が起こることがある |
ハイブリッドセラミック
セラミックとレジン(歯科用樹脂)をかけ合わせた素材、ハイブリッドセラミックで作られた詰め物・被せ物。
メリット | 適度な硬さのため、噛み合う歯や歯周組織を傷めない 歯茎の変色が起きない オールセラミックと比較し、費用が抑えられる 金属アレルギーの心配がない |
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デメリット | オールセラミックと比較すると、審美性に劣る 長期間の使用で、多少の変色が起きる |
ゴールド
ゴールドで作られた被せ物。
メリット | 強度に優れ、奥歯に適している 天然歯に近い硬さを再現できる 丈夫で長持ちする |
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デメリット | 見た目は目立つ 金属アレルギーの心配が、まったくないとは言えない 歯茎に変色が起こることがある |
金銀パラジウム合金
銀、パラジウムなどを使った銀合金
メリット | 健康保険が適用できる |
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デメリット | 色が目立つ 2次むし歯になりやすい 金属アレルギーになる可能性がある |
矯正歯科
歯の矯正は、歯並びを整える治療になります。
最近では日本でも美しい歯並びへの意識が高まってきています。
当院では、矯正治療は専門のクリニックをご紹介しております。
詳細はコチラへ! ご紹介医院「やたべ矯正歯科クリニック」
小児歯科
子供の虫歯は、歯の生え始めから3歳くらいの間に、虫歯の原因菌(ストレプトコッカスミュータンス菌)が、周りの大人から子どもへと感染することにより発症します。
一度感染し繁殖した原因菌は歯みがきだけで減らすことは難しく、一生虫歯になりやすい体質となってしまいます。
できれば幼少期に原因菌に感染しないことが理想ですが、原因菌の感染力は大変強く、感染を完璧に防ぐことは容易ではありません。
歯科医院では多少の原因菌に感染した状態でも、専門的な器具による歯の清掃や高濃度のフッ素塗布を定期的に受けることにより、原因菌が繁殖しにくい、健康な歯の成長を促すことができます。
乳歯や生え始めの永久歯は、歯の質が柔らかく虫歯になりやすい時期です。
しかし同時に、この時期を健康に過ごすことができれば、原因菌も繁殖できず、丈夫な永久歯への基礎ができます。
健康な歯の成長は、子供の時代の基礎で決まる事が多いと思ってください。
フッ素塗布
歯の表面がとても柔らかい乳歯や生え始めの永久歯に、フッ素塗布は特に有効な虫歯予防法です。
歯の表面にフッ素を塗布する事で、歯の質を強くし、虫歯になりにくくする処理です。
フッ素塗布は、歯全体の予防処置になります。
シーラント
シーラントとは、奥歯のかみ合う部分の溝を埋め、虫歯を予防する方法です。
特に、乳歯の奥歯や六歳臼歯に有効です。
乳歯の奥歯は、歯ブラシの毛先では届かないほど細かく深い溝がたくさんあります。
知らず知らずのうちに磨き残しがたまりやすく、やわらかい乳歯は虫歯になりやすい状態です。
フッ素塗布とは違い、局部的な予防する治療になります。
気になることがあれば早めに医師にご相談ください。
保険適応の診療です。
ホワイトニング
ホワイトニングのメリット・デメリット
- メリット
- 歯を削らずに白くできる
理想の白さに調節できる
セラミックなどを使用する審美歯科治療と比較し、費用を抑えられる - デメリット
- 歯の色は後戻りするため、白さを保つには期間をおいて再び処置が必要
詰め物・被せ物などの人工物は白くならない
個人によっては適応できないケースもある
ホワイトニングのご注意点
ホワイトニングには年齢制限があり、また妊娠・授乳期の方、知覚過敏がある方など、受けられない方もいます。テトラサイクリン(抗生物質)による変色、また詰め物・被せ物などの人工物には適用できません。
虫歯や歯周病がある方は、先にそちらの治療を済ませていただきます。
ホームホワイトニングを行う際には、医師の指示に従い、ホワイトニングジェルの使用量や処置時間などをきちんと守るようにしましょう。
ホワイトニングを行っている期間中は、歯が色素を吸収しやすい状態になっているため、色素の強い飲食物の摂取や喫煙は控えてください。
歯周病
歯周病から歯を守りましょう
歯茎のはれや、ブラッシング時の出血などで気づく方も多い歯周病。
虫歯と同じく初期には自覚症状がほとんどないため、このような症状に気づいたときには、かなり進行していることが考えられます。
歯周病は、日本人の成人の約8割がかかっている、もしくは予備軍であると言われ、また歯を失う原因の第1位にも挙げられている病気。
もしかしたら、あなたも歯周病かもしれません。次に挙げる項目をチェックし、歯周病の危険性を確認してみましょう。
歯周病とは
歯周病とは、お口の中の歯周病菌によって、歯を支える歯茎や顎の骨が溶かされてしまう病気。
症状は、はれや出血にはじまって次第に歯がグラつき出し、ほうっておくと最終的には抜け落ちてしまいます。
大切な歯を歯周病から守るためには、早めに適切な治療を受けることが必要です。
し かし実は、一度歯周病にかかると、いくら治療をしても歯周組織が元どおりになることはありません。日ごろから予防に励み、また発症してしまった場合にも、 進行をできるだけ早く止めて改善を促すことが大切なのです。
歯周病は一旦治療が完了しても、再発しやすい病気です。
治療後のよい状態を保つには、ご自宅のケアだけでは限界があるため、歯科医院での定期的なメインテナンスが重要になります。
治療をくり返し、歯周組織へのダメージを重ねてしまわないためにも、積極的に予防歯科に通いましょう。
口腔外科
虫歯や歯周病、歯並びといった問題のほかにも、お口周りのトラブルは意外と多いものです。
「親知らず」に関連した痛みや顎関節症、外傷、なかなか治らない口内炎などさまざまです。
こういった、お口周りに何かしら異常がありましたらお気軽にご相談下さい。
「親知らず」について
生えてくるスペースが狭かったり、生える方向が悪いと骨の中にもぐったまま、完全に生えきらないことがあります。
さらに食べ物のかすが溜まりやすく歯磨きしにくい場所ですのでとても虫歯になりやすい歯なのです。
親知らずのケアを怠ると周りの歯肉に炎症が起き、ひどい場合には顎骨にまで炎症が広まってしまうこともあります。
当院では大学病院口腔外科での経験も豊富ですので、このような抜歯も対応できます。
以前に大学病院での抜歯を進められた経験がある方、お気軽にご相談ください。
「顎関節症」について
かみ合わせの異常や、筋痛、間接円板のズレと不調和によって、口を開けるときにカクカク鳴って痛みがでたり、口が開きにくいといった症状が伴う病気です。歯ぎしりや食いしばりなどで症状が引き起こされることもあり、ひどい場合には肩こりや偏頭痛、耳鳴り、めまいの原因 となることもあります。
予防歯科・クリーニング
できてしまった虫歯を削って治すのではなく、むし歯ができにくい・歯周病が発症・進行しにくい環境をつくる、いわゆるプラークコントロールが大切なのです。ご家庭でのブラッシングでは磨きにくい、歯と歯茎の境目にプラーク(細菌の塊)が付着し、石灰化すると石の様に固くなります。
これを歯石といい、歯石になってしまうとブラッシングでは除去ができません。
また、細菌のつくるネバネバとした膜(バイオフィルム)はなかなか歯ブラシではきれいに落ちません。
予防の基本はプラークコントロール
プラークコントロールとは、細菌がつくるバイオフィルムを破壊し、細菌を成長させないようにすることです。
バイオフィルムは、一度除去しても時間がたつと、また新たに作られてしまいます。
しかも時間がたつほど成長してガンコになります。
したがって定期的に歯科医院でバイオフィルムの破壊と歯石除去を行い、お口を管理することで、むし歯と歯周病になるリスクを減らしましょう。